三とは、小学一年生で習う漢字である。
解説
概要
数字の3を表す漢字で、大字は「参」。また、カタカナの「ミ」はこの漢字が元になっている。
線が3本で「さん」である。パターン見えてきたよ! →四(単漢字)
「三」は「何度も」
「二」に「もう一度」のような意味があるのと同じで、「三」にも「たびたび・何度も」という意味がある。
熟語で言うと「再三」などがその用法である。
「仏の顔も三度」という諺があるが、あれは3という数字が大事なのではなく、「同じ過ちを何度も繰り返せば、どんなに柔和な人でも終いには怒り出す」という意味。
そのため、3回目でダメなんだっけ、3回目まで大丈夫で4回目からダメなんだっけ、というのはそもそも的を射ていないのだが、敢えて言うなら3回目でアウト、何なら2回も望ましくないだろう。
三人称とは?
「わたし」でも「あなた」でもない登場人物を指す代名詞が三人称である。
会話が発生している時、自分視点では自分が一人目で相手が二人目。
それ以外の人は三人目なので三人称ということになる。
三人目が複数人いても「四人称」とか「五人称」にはならない。
会話に登場していない人間という意味では、何人目であろうと属性が変わらないからである。
熟語
通常の読み
三竦み(さんすくみ)
三者がお互いに牽制しあうことで誰も自由に動けないことを指す。
ヘビがナメクジを、ナメクジがカエルを、カエルがヘビを恐れてしまい、その場にいる3匹とも身が竦んで動けなくなってしまうことから。
転じて、三者の相性関係が釣り合っていて、バランスが成立している際にも使用する。
二者のみの間で相性の優劣があった場合は膠着しないが、三者以上では膠着しうる。
ジャンケンが三竦みの関係だからこそゲームとして成立しているように、面白いゲームや遊びを考えるにあたっては、意図的に三竦みやそれに準ずる相性関係を用意ことも大切。
三段論法(さんだんろんぽう)
論理的推論のひとつで、大前提・小前提・結論という3つの命題を扱う論法。
「すべての人間は死ぬ。ソクラテスは人間である。故にソクラテスは死ぬ。」といった感じ。
もともとは古代ギリシャの哲学者アリストテレスが確立したもの。
上記の三竦みと同じく、別に四段以上でも構わない一方で、二段だと成立しない。
三行半(みくだりはん)
江戸時代における夫から妻への離縁状のこと。離縁の理由を簡素に三行半程度でまとめたことから。
現在では単に離婚届のことだったり、離婚そのものを指すこともある。
特別な読み
三味線(しゃみせん)
日本の弦楽器で、三本の弦が張ってあるもの。
「さみせん」と呼んでいたものがいつしか「しゃみせん」になった。
三味線の音は「ペンペン」という擬音で表現されることがある、
ナズナの俗称である「ペンペン草」は果実の形状が三味線のバチに似ていることが由来。