人(単漢字)

人とは、小学一年生で習う漢字である。

解説

概要

「ひと」の意味を持つ漢字で、屈伸している人間を横から見た姿を象った字。
言わずもがな「人と人とが支え合っている」という成り立ちではない。

助数詞の「人」

人を数える時に「にん」と言う。
人影など人に付随するものもこの数え方をし、「一人の影が差す」などと使う。

サルやロボットのキャラクターなど、人に似たものも「人」で数えることがある。
これらは「どれほど人らしいか」、「どれほど人に友好的か」などで判断される。
鬼などの怪物は悪さをしている間は「匹」で数えるが、改心したり人間の味方になってからは「人」で数えるようになる。
人魚姫などの人に準ずるキャラクターも、人と意思疎通ができるので「人」で数える。

熟語

通常の読み

人間(にんげん)

生物学的には、ヒト科に属する、高度な社会性を持つ生命体。人類。
哲学者プロタゴラスが言うところの「万物の尺度」。

もともとは仏教用語で、人と人との間にいろいろな関係性が生じるこの世界を「人間界」と呼んだ。
その単語が詰まり、人そのものを表すようになったのは江戸時代以降のこと。
中国語における「人間」という単語には今でも人間界という意味がある。

一人(ひとり)二人(ふたり)

「あり」(存在する)または「をり」(いる)が「ひと-つ・ふた-つ」に合わさって出来た。
ちなみに、あまり意識されないが「三人」以降は特別な読み方は存在しない。
「みっ-つ」や「よっ-つ」の後に「あり」「をり」が繋がりにくいからだと思われる。

ちなみに、「二人組」と書くと「ふたりぐみ」「ににんぐみ」の二通りの読み方がある。
前者は普通だが、後者の場合は「窃盗犯二人組(ににんぐみ)」など、犯人や容疑者が何人かをはっきり示すための読み方である。

特別な読み

素人(しろうと)

この場合の素(単漢字)とは「何もない」という意味。
未熟で経験が浅く、その道の技能や知識を持ち合わせていない人のこと。
しかし熟練の人であっても、「素人質問で恐縮ですが~」などと自分を謙遜して言う場合がある。

玄人(くろうと)

この場合の玄(単漢字)とは「奥が深い」という意味。
素人(しろうと)の対義語なので、白の逆は黒ということで「くろうと」と読んだ。

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