力とは、小学一年生で習う漢字である。
解説
概要
「power」を意味する漢字で、転じて「はたらき」「勢い」などの意味も発生した。
勘違いされやすいが、腕の力こぶを象った文字ではなく、農具の鋤(すき)を象った文字。
鋤を使う農作業は腕力が必要なので、この文字が力を込めるという意味になった。
力(漢字)とカ(カタカナ)
「カ」というカタカナはこの漢字とほぼ同じ形をしている。
カタカナは平安時代頃に漢字を崩して作られた文字だが、実は「カ」の元の字は「力」ではない。
では何の字が元かというと、「加」である。
右側の「つくり」の部分まで書くのが面倒なので「カ」に略された。
ちなみにカタカナの「ニ」の元の字はそのまま漢字の「二」らしい。
熟語
通常の読み
力学(りきがく)
物体に力がはたらいた時にどのような運動を行うのか、その力や法則について研究する学問。
力士(りきし)
相撲を行う者のことで、現在では専ら大相撲に参加する選手のことを指す。
古くは「金剛力士像」のように、仏教で用いられていた言葉である。
特別な読み
力む(りきむ)
体に力を入れること。
「リキ」は本来音読みなので、この「りきむ」という訓読みは実は特別な読み方である。
力める(つとめる)
力を込めて頑張るという意味の「つとめる」。「力勉める」とも書く。
他の「つとめる」は以下の通り。ほとんどに「励む」に近い意味がある。
つとめる | 意味 |
---|---|
努める | 努力する。力を尽くして行う。 |
勤める | 職場に向かい仕事をする。仏道に励む。 |
務める | 役割や仕事を担当する。 |
勉める | 精を出して励む。 |
力める | 力を込めて頑張る。 |
他にも「勖める」「懋める」など。