十とは、小学一年生で習う漢字である。
解説
概要
数字の10を表す漢字で、大字は「拾」。
他にも「満ち足りている」「たくさんの」などの意味がある。
熟語
通常の読み
十中八九(じっちゅうはっく)
10の内8とか9の割合、つまり「ほとんど」の意味。どちらかというとネガティブな文脈で使われる。
正確には「じゅっちゅう~」ではなく「じっちゅう~」が正しいが、平仮名で表記することはほぼないだろう。
十分(じゅうぶん)
不足しておらず、満ち足りている状態のこと。
時間の10分と混同するので「充分」と書く場合もあるがこちらは当て字。
どちらも意味的に大きな違いはないものの、文科省的には「十分」を推奨している。
特別な読み
十六夜(いざよい)
十五夜の翌日の夜、またはその夜空に浮かぶ月を指す。
「ためらう」「進めない」といった意味の「猶予う(いざよう)」という動詞があり、その名詞形。
十五夜の月がとても眩しく美しいので、その翌日の夜に出てくる月は、
謙遜してどこか猶予っているように見え、そのため十六夜の字が当てられた。
十八番(おはこ)
現在ではとっておきのお家芸のことを指す。
歌舞伎で有名な市川家が、得意芸である歌舞伎十八番の台本を、「お箱」にしまっていたことから。