空とは、小学一年生で習う漢字である。
解説
概要
穴と音符の「工」を合わせて「むなしい」を意味する漢字。
転じて、「うつろ」「からっぽ」「そら」などの意味も生じた。
熟語
通常の読み
空元気(からげんき)
表面だけ元気であるかのように振る舞うこと。
元気に見えるが中身はそうではないという意味の「から」。
空間(くうかん)
空いていて何もないところ。スペース。「空間がある」のように使う。
また、時間と合わせて物体を規定する概念で、三次元方向への無限の広がり。
数学や物理学、哲学など様々な学問で重要視される存在である。
空似(そらに)
血の繋がりがないのに、顔が非常に似ていること。瓜二つ。
「他人の空似」という言い方がメジャーか。
特別な読み
空蝉(うつせみ)
「この世」や、そこに生きている人のこと。また、セミの抜け殻。
二つの意味があまりにも離れており、とても同じ単語とは思えないように見える。
まず、目には見えない「神」に対し、目に見える人のことを顕(うつし)臣(おみ)と呼んだ。
縮んで「うつせみ」となり、『万葉集』で「空蝉」の字が当てられるようになる。
そして漢字から「セミの抜け殻」という意味に派生したという経緯である。
現在では抜け殻の意味が更に派生して「亡骸」「虚脱状態」などの意味も内包している。