花(単漢字)

花とは、小学一年生で習う漢字である。

解説

概要

植物を表すくさかんむりに音符の「化」を合わせた漢字で、「flower」を意味する。

花と華

花はflower全般、華は煌びやかなもの、美しいものを形容する漢字である。
そのため以下で紹介する熟語は植物の花のニュアンスが含まれている。

花の旧字体が華(単漢字)だと思いがちだが実はそうではない。
もとは華の俗字体が花であり、5世紀頃の中国で既に使用例がある。
一方で旧字体とは、1946年の国語国字改革で新字体に改められる前の漢字のことなので、花と華の関係には当てはまらない。

熟語

通常の読み

花道(はなみち)

歌舞伎などの劇場における、客席を貫いて舞台に向かう細長い道。
もともとはここに祝儀の花などを置いたことからこの名がつけられた。
大相撲で力士が土俵入りする際に通る道のことも指す。
どちらも舞台から去る時にも花道を通るので、華々しく引退することを「花道を飾る」と言うようになった。

ちなみに「華道」は「かどう」と読むので注意。

花嫁(はなよめ)

結婚したばかり、若しくは近く結婚する予定の女性。
花の様に美しかったり、花飾りで彩ったりするイメージから。

花火(はなび)

火薬を打ち上げ爆発させてその火花や光・音などを楽しむ鑑賞用の火工品。
法律上は「煙火」、英語では「fire work」という。
そのカラフルな火花は炎色反応によるもので、実は化学の知識がふんだんに活かされている。
起源は定かではないが、古くは江戸時代に中国の商人が徳川家康に見せた記録が残っているとのこと。

花冷え(はなび-え)

春先に戻ってくる寒さのこと。
既に咲いている桜の花が冷えることから。

特別な読み

花魁(おいらん)

江戸時代の遊郭において、高位であった遊女。
語源として有力なのは、なんと一人称の「おいら」である。後輩の遊女が「私の先輩です」という意味で「おいらん姉女郎」と言ったことに由来する。
漢字表記は梅や蘭を表す中国由来の言葉で、これらは早くに開花することから、花の先駆けの意味を指す。

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