口(単漢字)

口とは、小学一年生で習う漢字である。

解説

概要

もともと「くち」を意味する漢字で、大きく開けた「mouth」を象ったもの。
声を発したり、物を食べたりするための動物の器官のひとつ。とっても大事。
そこから派生して、「言葉」「出入口」「物事のはじめ」など、多数の意味が生まれた。

助数詞の「口」

「くち」と読む。
一口サイズなど、食べ物などを口に入れたり出したりする時の数え方。
他にも、蛇口など口の形をしているものは「口」で数えるし、寄付や取引などの分割の単位も「口」である。
変わったところでは刀剣も「口」で数えることがある。振り下ろして切り口を付けることが由来だそう。

熟語

通常の読み

出口(でぐち)

「くち」が食べ物が入る場所であることから、物が出入りする部分も「口」と表現するようになる。
出入口以外にも河口(かこう)や銃口(じゅうこう)など。
中でも出口(でぐち)は、何かが出ていく所というだけでなく、それ自体も比喩表現で使われる。

「出口戦略」と言うと、「敗勢や被害甚大の際に、損失を最小限にして撤退する戦略」という意味。
もともとはベトナム戦争の際にアメリカ国防総省で用いられた表現。
現在は経済政策や投資・証券取引の用語としてもしばしば使われていて、「損切りの戦略」「金融政策を解除した際に市場にショックを与えず滑らかに正常化していくための戦略」「投資商品の売却益を最大化するための戦略」など、業界によって意味は様々である。

口分田(くぶんでん)

7~8世紀頃に民衆に一律に支給された農地で、当時の唐の律令制度を参考に採用されたもの。
分田」と書き間違えやすいので注意。口という漢字には「人や家などの数」という意味もある。

特別な読み

口琴(びやぼん)

江戸時代の日本で玩具として流行した楽器で、別名マースハープ。
口にくわえて指で弾くと「ビヤボン」という不思議な音が鳴る。
今では目にすることはほとんどないかもしれないが、音だけならテレビ番組などの効果音としてメジャー。

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